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でも、本当は、本当のところ、成就する恋だということを疑ったりしていた。
一年なのに、先輩顔負けのプレー。顔も悪くないし、性格もかなり優しいらしい。
そして何より――当たり前かもしれないけど――女子からも人気がある。私より可愛くて、人付き合いが上手い人と競争して、勝算なんてあるわけない。
と落ち込む一方で、優は時間の許す限り、教室から眺めていた。いくら理性で納得しても、それとは別の何かがはたらいてる気がした。
そんな日が何日も続いた。六月も下旬になって、かんかん照りの夏らしい日が続いていた。
そんなある日のことだ。
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