第1章

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「田村さんの絵だったの?どういうこと?」 冬哉が私に問いかけてきた。 「果歩がいらないって言うから。譲ってくれたの果歩じゃない」 「美月、この絵、最初から松本君に上げるつもりで欲しがったんでしょ。松本君が植村先生の絵のファンだって知ってて」 「そうだけど」 「それを先に知ってれば私、美月になんか譲らなかったよ」 果歩が私を睨みつけてきた。 「田村さんの絵なら僕は貰えないよ」 「いらないって言うから、ジュースのほうが良かったって言ったの果歩じゃない」
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