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「ちょっと、美月。いきなりなに?」
冬哉の目の前に立った私に果歩が話しかけてきた。
後の二人からは冷ややかな視線。
そんなものは気にしない。
冬哉の目を見てニコリと笑いかける。
引きつった表情の冬哉。
あの出来事以来、冬哉は何気に私を避ける。
そのたびに胸の奥がキュンとなる。
悲しくなるんだ。
でも、今日は高校生活最後のバレンタインデー。
誰がなんと言おうと自分の気持ちだけは伝えたい。
たとえ肩すかしにあっても。
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