第1章

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「松本君これ。それとこれは絵なんだけど」 チョコと額に入れた絵を渡した。 「絵?」 そういいながら冬哉は手に取った絵をマジマジと見た。 「このサインって…」 さすが冬哉。 誰が描いたのか直ぐ分かったようだ。 「そう。植村先生だよ」 「マジで。こんなレアな物くれるの?」 冬哉が見たこともない明るい表情を向けてきた。 かなり嬉しかったようだ。 「松本君、植村先生の絵好きでしょ。私が持つよりも松本君にもらわれるほうがいいかなって…」 「いや、マジで嬉しい。植村先生て女子に甘いけど男子には厳しいからさ。絵が欲しいとか言えない雰囲気じゃん。マジで嬉しいよ」 私も冬哉のこんな嬉しいそうな顔が見れて幸せだ。 顔の筋肉が緩みだした。 すると、果歩が冬哉の手にある絵を覗き込んだ。
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