キスフレ2nd Vol.21

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レーナは、お土産のエシレのフィナンシェを口に運んでいた。 発酵バターの甘い香りがこちらまで漂い、食指を促された。 思わず手を伸ばすと同じタイミングで、 成宮さんの伸ばした指先と触れあう。 バターの油でぬらぬらと爪の先が濡れている。 その指先から、フィナンシェを受け取り、口へと運ぶ。 歯先に触れた途端に、さくりと音を立ててほろほろとほぐれていった。 「バビロンの体力が持てばっていうのは? どういうことですか? 告発した人間を見つける前に、会社がつぶれるってことですか?」 「その可能性もある」
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