最後にやっと

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今日は土曜日。 昨日りさと本音で語り合ったことが遠く昔のことのように思えてならない。 学校はないけど、いつもの時間より30分早めに家を出る。 時計の針はまだ朝の6時30分のところから動いてない。 今日のわたしにはある目的がある。 中川に会った日、あの時もいつも通り7時15分の電車に乗ろうとしてた。 ただの予測だけど中川の乗る電車はわたしのよりも一本か二本早いはず。 だってあの時彼、すごい急いでたから多分いつもの電車に乗り遅れて遅刻ギリギリだったんだと思う。 今日は平日じゃないから時間帯は同じかなんてわからないけどいや、むしろ電車に乗るかすらわからないけれど。 でもじっとなんてしてられなくて。 今日は、コンビニのバイトも休ませてもらった。 一人改札近くの邪魔にならないところで、中川を待つ。 想いをぶつけるんだって、みんなには言ったものの。 中川の何も知らなかった…… 携帯のアドレスも、電話番号も、家も、なんにも……… 自分の気持ちが変わっちゃう前に中川に伝えなきゃ。 そう思うのにそれができない。 このままもし中川と会えなかったら…… そう思うと怖くて仕方なかった。
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