最後にやっと

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もうすでに12月に突入していて外の冷気が身に沁みる。 りさに誕プレでもらった赤いマフラーに顔をうずめて、手袋は忘れちゃったから冷え切った手はロングコートのポケットに入れて。 同じ場所で、ひたすら中川を待ち続けた。 でもやっぱり待っても待ってもそう簡単には現れなくて。 改札を通る人、一人一人に目を凝らしてたらいつの間にか日差しが強く照りつけてた。 グゥー、キュルキュルキュル 自分のお腹の音でお昼過ぎぐらいだろうなと予測する。 携帯を取り出して確認すると、やっぱりとっくにお昼ごはんの時間帯は過ぎてた。 一旦家に帰ろうか迷ったけど、でももしわたしのいない間に中川がここに現れたら…… そう思うと一歩も動けなかった。 お腹に手を押さえながら空腹を凌ぐ。 これくらい、大したことない。 そう自分に言い聞かせて、ただただ待ち続ける。 何時間経ったんだろうか…… 徐々に日差しも弱まって、空一体が落ち着いた色に染められていく。 だんだんと立ってるのも辛くなってきて、おもむろに携帯を取り出すと画面上には17時35分と映し出される。 思ったより結構経っていた。 よっし、まだいける。 なんだか自分でもわからない自信が出てきてわたしはもう少しだけ待つことを決めた。 グルルルルルルルル もうもはや何の音かわからないくらい異常な音がお腹から聞こえてくる。 その場で座り込むのは気が引けたから中腰でお尻をつけずに足をたたみこむ。
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