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あんまり遅いと親も心配するしあと一時間だけ待とう。
あと一時間経って来なかったら今日は諦めよう。
駅員さんも不思議がって、チラチラと見てくるけどそんなのおかまいなしにじっと同じ場所で待ち続けた。
もうそろそろ一時間経ったかな。
経ってなくとももうこれが限界。
そう思って、再び携帯で時刻を確認するとなんと、２０時２３分。
じゃあ、次の電車を待って今日は最後にしよう。
そう決めて、寒さで冷え切った体にもう少しだけ鞭を打つ。
カンカンカンカン
踏切の閉まる音。
ガタンゴトン、ガタンゴトン
ゆっくりと普通電車が踏切内に入ってくる。
これで最後。
お願いします……。
心のなかで必死に手を合わせながら祈った。
意を決して乗客が降りてくるのを待つ。
出てくる人を一人一人入念に確認したけどやっぱり中川の姿はなかった。
ダメか……
今日は諦めよう。
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