悪魔の夜は

悪魔召喚プログラム

弟は最近引きこもりになってしまった。

小さい頃から内向的な子ではあったけど、あるテレビゲームにハマり出してから少し変わった子になっていった。

そのゲームの名前は『悪魔召喚プログラム』。

悪魔を仲間にしたり、育てたり、召喚していくゲーム。

そのゲームはどんどんシリーズ化され、弟は狂ったようにそのゲームにのめり込み、高校生になった頃には部屋から出て来なくなってしまった。

たまに部屋を覗くと、本棚には魔術の本、悪魔学、悪魔全集、日本の悪神…と、怪しげな本ばかりが並び、パソコンが数台可動している。

部屋で怪しげな本を読み漁り、テレビゲームに没頭したり、パソコンの前から動かなくなった弟。

いくらゲーム好きといっても、ここまで来ると姉としては心配だった。

家族の中でも私だけが弟の理解者であったし、子供の頃は一緒にゲームもした。

あのゲームは私も中学の時に一緒にやったゲームだし、とても面白くて現在でも携帯にアプリを入れてやっている。