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何もないところで思いっきりこけた。
本当に恥ずかしい....
鼻先も凄くひりひりするし!
先輩の前でまたこけちゃうし!
本当に最悪!!
「プハッ!お前本当にドジなんだなw」
手を差し出してくれた。
「...ありがとうございます。」
私は先輩の手を借りて立ち上がる。
「じゃあまたな。」
先輩がまた遠くに行っちゃう...
待って!!
「わっ私本気です!!」
気づいたら言葉を発していた。
先輩は足を止め、驚いた顔をしてこっちを向いていた。
そしてこっちに近づきながら私にこう問いかけた。
「ならお前、世界を目指すきあんの?」
先輩の取り巻く雰囲気が一瞬で変わった。
本気だっていうのを実感させられる。
世界.....?私、全国すら夢の夢なのに世界なんて考えたことなかった.....。
「私、世界なんて広すぎて...考えたこともなかったです。」
「やっぱり....「だけど、私、バレーが大好きです!!全国だろーが、世界だろーが宇宙だろーが1回でも多くコートに立ってスパイカーにトスを上げ続けられるのなら、私は勝ち続けたいと思います!!」」
確かに考えたことはなかった。
だけどこれが私の今の本心......
「ふーん」
「あっすいません。私、生意気ですよね?」
ってやばい...っ
調子乗りすぎだよ。私っ!!
「いいんじゃね?」
えっ....!?
「お前が本気なのわかったし。特別に教えてやるよ。」
「ほっ本当ですか!?ありがとうございますっ!!!」
「名前は?」
「榊原 栞奈 (さかきばら かんな)です。」
「栞奈な。今日から放課後練習だからな?家どの辺?」
いきなり呼び捨てですか。
まあいっか。笑
「南区です。」
「へぇ?近いじゃん。」
「ん。」
.....スマホ...?
あっ!LINEですかっ!
「栞奈、俺が呼んだら絶対こいよ?」
「はっ!?なんで....」
おっと。本音が出てしまった...
「栞奈チャン俺に逆らうんだ?」
この鬼野郎...!!!
「.....わかりました」
って.....
「もうこんな時間!?入学式遅れちゃうじゃないですか!!」
「いいじゃんもう。ばっくれよーぜ!」
「駄目ですっ!私、新入生代表なんで。」
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