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「ナナはマジで甘いわ。
まあ、水澤はともかく小鳥遊には彼女はいないから安心しなよ。
それだけでも気が楽になんだろ?」
「う、うん。」
と、返事をしたものの、真麻が何でそんな事を知っているのかが不思議だった。
だから私は素朴な疑問を真麻にぶつける。
「黒王子の名前ってさ、小鳥遊っていうんだよね?
私、彼の顔を見たのも名前を知ったのも今日が初めてなんだけど…、
真麻は何で知ってるの?」
「ああ、あたしと小鳥遊は同中だから。」
「え?
だって今日黒王子と同じクラスで楽しみって言ってたじゃん。」
真麻は私の言葉にチッチッと人差し指を立てて揺らすと、なぜかニヤリと怪しげに笑った。
「まあね、すっごく楽しみだよ。
だってナナと小鳥遊の絡みがこれから見られると思ったら楽しくて仕方ない。」
真麻はそう言ってアハハと笑って私の頭をクシャクシャになるまで撫で回した。
「はあ?」
意味がわからない私はただ真麻にされるがままで、クシャクシャにされた三つ編みを仕方なく解く事になった。
私は学年1位の成績を常に維持しているけど、
その私の頭をもってしても真麻の考えてる事はサッパリわからない。
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