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真麻はホントに謎だ。
私は真麻のふわふわの金髪に指をスルリと通す。
すると真麻は何を思ったのか急にベンチからスッと立ち上がった。
「じゃああたし帰るわ。
白王子によろしくー。」
と、手を振る真麻。
真麻の後ろ姿を見送りながら、私は自分のウエーブした髪をひと撫で。
「…真麻くん、君は一体何なんだろ?」
無意識に口に出した私は取り敢えずはバスを待つ。
空が帰ってきたら自分から話そう…。
私は空がサッカーをやってるであろうグラウンドの方へと顔を向けた。
空を想わない日なんかない。
私は空が好き…。
そして私はたった今到着したばかりのバスに乗り込みそのまま一人で帰宅した。
今日は叔父である鷹くんのお店を手伝う約束をしている。
私は鏡の前でビン底メガネを取り外し、睫毛にはマスカラ、頬にはチーク、唇には色付きリップをひと塗り。
はい、どう考えても高校生には見えない自分の出来上がり。
真麻の言う通り、私の顔は分類すると所謂派手顏と呼ばれるそれで、地味とは程遠い顔つきをしている。
極め付けはこの身体。
異常に発育したこの胸が私の悩みの種だ。
その所為で制服を脱いだ途端、高校生らしからぬ姿になってしまうのだ。
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