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だから私はなるべく清楚な服を着る。
スカートは絶対履かない。
いつもパンツルックに白のTシャツとか白のブラウスとか白のチェニックだとか、
取り敢えずは白い服を着ている。
だけど靴だけは拘りがあって、色が入ったものを履く。
赤とか青とかピンクとかエメラルドグリーンとか…、
とにかく綺麗な色のパンプス。
今日は天気もいいし、今は若葉芽吹く春。
エメラルドグリーンの気分を楽しみつつ、私はその春色のパンプスを履いて鷹くんのお店に向かった。
電車に揺られて二駅目。
ここに鷹くんのお店『アルカディア』がある。
アルカディアは昼はカフェを、夜にはバーを営業している。
そして今日の私はカフェ勤務。
ウエーブがかった髪を一本に束ね、私はウエイトレス姿になる。
このフリフリのエプロンが何とも言えないくらいに可愛いのだ。
「いらっしゃいませー!」
鷹くんが料理を作ってる間に私がお客さんの注文を取り、飲み物をお出しする。
普段は鷹くんの奥さんの美優ちゃんがこのウエイトレスの役目をしているんだけど、たまに子供の風邪かなんかで出れない時に私がそのお役目をする。
要は今日もピンチヒッターでございます。
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