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「真麻と同じクラスになってもなー。」
と、私が冗談ぽく言葉にすれば、真麻はケラケラと笑って私の肩をバシバシと叩く。
「地味子は地味子らしく水澤から離れときなって!
白王子なんかといたらイジメの標的だろ?」
真麻はそう言って私の三つ編みおさげを摘んでポイッと放った。
「地味言うな!」
私はプクッと頬を膨らませて真麻の腕に自分の腕を絡めて歩き出す。
地味って…、
確かに地味だけどさ…。
「それよりあたしらのクラスに黒王子がいるじゃん!
あたしゃそっちのが楽しみで仕方ない。
まあナナにはわかんないか、
何てったって白王子の、、んんっ!!」
私は咄嗟に真麻の口を塞いだ。
もちろん手でギュウッと押さえたんだけど。
「それは内緒だっていつも言ってるでしょ!
そんな事がバレたら私はこの学校では生きていけないし。」
「プハッ、わかってるって。
だから地味な三つ編みにそのダッサいビン底メガネだろ?
ホントは派手子なのにな!
アハハ、マジウケる!!」
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