【2-5】冬将軍到来

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それから年が明けて、私は何の変哲もない日々を送っていた。 空美が待つ家に帰って、休みの日には空に会いに行く。 その繰り返し。 寒さが厳しい日には人肌恋しくなり、私は空美を抱きしめて眠っている。 淋しい…。 とにかく淋しいんだ。 雨の日は不安に襲われブルブルと心震わせる。 こんな時は空男が居てくれたらって思う。 そしてそんな弱い自分を叱咤しながら常々生活していた。 そんなある日の事だった。 「沖田、ちょっといいか。」と、編集長に呼ばれたのは。 「はい。」 私は仕事を中断して編集長のデスクに向かうと、 「よう!」 久々の空閑さんだった。 「空閑さん、こんな所で何してるんですか? もしかして暇なんですか?」 私が冗談を言うと、 「バーカ、違げーよ。 おまえに用があって来たんだよ。」 意味深な事を言う。 「じゃあ編集長いいっすね? 沖田借りますよ?」 「ああ、わかった。 沖田には空閑から説明してくれ。」 編集長と空閑さんの意味不明な会話。 「沖田、あっちで打ち合わせすんぞ。」 と言って、私は久しぶりに空閑さんに腕を掴まれた。 .
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