【2-5】冬将軍到来

26/30
390人が本棚に入れています
本棚に追加
/872ページ
「もしかして…、」 「はい、同じ結婚式場でした…。 まるで妖精のように綺麗な花嫁さんと、超絶イケメンの新郎と二人並んだらモデルみたいで…、 余りにも綺麗な二人だったんで覚えてました…。」 「そっか…。」 「大丈夫ですよ? そんな顔しなくても…。」 私は空閑さんのバツの悪そうな顔を見ながらフフッと笑った。 確かに私にとって最悪な日には変わりないけど、でも最高の日でもあったのだから。 「明日は止めとくか? 別に無理強いはしないし。」 空閑さんはやっぱり気を使っている。 私はゆっくりと首を振った。 「行きます。 できれば結城 司さんとお話したいです。 あの日の事を謝罪できればいいんですが…。」 「何で沖田が謝る必要がある?」 空閑さんは不思議そうに私を見つめる。 「私たちの所為で…、 あの後の式は中止になってしまったから。 もしそれでご迷惑をおかけしたのなら、 きちんと謝罪したいです。」 「そっか…、わかった。 明日は18時からだから、ここを17時には出るから支度しとけよ。 ちなみにフォーマルだからお洒落して来い。」 そう言って空閑さんは席を立つ。 「あ、一応、資料読んどけよ。」 「はい!」 私は威勢よく返事をして、それから空閑さんの後ろ姿を見送った。 .
/872ページ

最初のコメントを投稿しよう!