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真麻は私のやる事をいつも笑ってる。
そもそも真麻に私の秘密がバレたのがいけなかったんだけど。
それは忘れもしない1年の時の林間学校の際、私と真麻がたまたま同室になったのがきっかけだった。
その時はそれほど真麻とは親しいわけでもなくて、どちらかといえばただのクラスメートってだけだった。
でもどうしてもメガネをしたまま寝る事ができなかった私は、それを見事に真麻に見られてしまったんだ。
『あれ?委員長の顔ってこんなん?
めっちゃ大人っぽくて綺麗じゃん!!』
そして真麻はその日から私に引っ付いてくるようになった。
しかもすごい懐かれようでいつも私にベッタリだ。
「それよりナナは2年でも委員長やるの?」
「え?」
「だってホントはやりたくないんだろ?」
「う、うん。
でもさ、結局地味子はそういう面倒なもんを押し付けられちゃうんだよねー。」
と言う私を真麻はパチパチと瞬きをしながら見つめる。
「そんなん仕方ないよ!
だって学年1位の成績の持ち主は委員長って相場は決まってる!」
「そ、相場?」
と、首を捻る私に真麻はニヒヒと笑って、そのままガラッと教室のドアを開けた。
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