【1】晴れのち曇り

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金髪ギャルの真麻と地味で三つ編みビン底メガネの私は、教室に入った途端に注目の的だ。 異色の二人の組み合わせが多分おかしいのだ。 そして交友関係が広い真麻はたちまち女子の群れの中へ。 真麻くん、君は立派だよ。 うんうんと頷きながら一人残された私は、静かに出席番号順の自分の席に着いた。 ハアと誰にも聞かれないように小さく息を吐いて、 私は空のいないこの空間を眺める。 また離れ離れか…。 しんみりしながら一人空を想う私。 私は空が大好きで、しかも大好きすぎてその分空に依存してしまい、結果この地味さにたどり着いたわけなんだ。 空と付き合い始めた中学時代、私は酷い嫌がらせに苦しんだ。 それでも空と一緒にいたかった私は見事この地味さで高校デビュー。 空の横にいる権利というか、おまえなら安心だという称号を与えられ、空といくら行き帰りを共にしようと何も言われなくなった。 何てハッピー! と、喜んではみたものの、何となく虚しい気分になってしまう。 でもそもそもの原因は空だ。 空が凄まじくイケてるのが原因なんだ。 .
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