2話

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ガチムチに落とされた俺は、太陽光の眩しさを感じて目を開ける 「あの駄神め・・・」 悪態を吐きつつ身体を起こし、タバコを咥え火を点け自分の状態を確認する 「マジで女になってるし・・・やれやれだな」 頭部上方に生えた耳らしきモノに触れ呟く 「はぁ・・・見て確認するか」 試しに姿見を創造して自分の姿を確認する 身長は縮んで150半ば、髪は黒く獣耳が頭に生える、服はセーラー服でロングブーツ、腰部から九つのフサフサな尻尾、そして目が紅 「狐っ娘だな、うん・・・チョイスが俺好みだけども」 まぁウダウダ言っても仕方ないので、姿見を放置して勘で歩み出す 「とりあえず、尻尾は1本だけにしよう見た目も落ち着くし」 とりあえずクレイモアサイズのルガーランスを使い勝手良くして精製して担ぎ、尻尾を引っ込めておく それから頑張って半日くらい歩き森を抜ける 「やっとか・・・あ?」 10mくらい先で、10歳ぐらいの少年が泣いていた タバコを踏み消して少年の方へ歩み寄り 「どうした?少年」 尻尾で少年の頬を擽りながら尋ねる 「うぅ・・・おウチ・・・うわぁぁぁんっ!!!」 見事なギャン泣きである 「迷子か、どれ私様が家まで送ってやろう。どっちから来た?」 ぺろちゃんキャンデーを差し出し少年に尋ねる 「グスッ・・・あっち・・・」 向こうの方を指差した 「そうか、では行こう」 少年に飴を握らせ、開いた手を引いて少年の指差した方へ歩む チートって便利だな 少年の魔力残滓を視覚化して足跡を逆探知出来るのだから とりあえず歩きながら少年へ尋ねてみる 「少年、名前は?」 「ハルト・・・」 飴を舐めながら、少年が答える 「ハルトか、良い名前だな。私はカヅキだ」 「・・・ねーね?」 首を傾げながら、ハルトは言う 「ははは、それでも構わないよ」 少年 改めハルトの頭を撫でてそう言う
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