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そんな訳で暫く歩くと立派な屋敷へ到着する
「ハルト!」
金髪碧眼の男性が、俺たちに駆け寄ってきた
「にーに!」
満面の笑みで、ハルトは俺の手を離し男性に抱きつく
「うほつ、良い男☆」
「・・・? とりあえず、ハルトを救ってくれたことに、感謝する」
ハルトを抱き上げ、男性は頭を下げた
「何、当たり前の事をした迄の事、気にしないでくれ」
「そうか・・・屋敷に招き入れたいのだが・・・」
チラリと、彼は背後にある屋敷を見る
「父が、獣人嫌いでな・・・。申し訳ないのだが・・・」
「世知辛世の中だ、まぁ私が勝手にした事だ、何か期待していた訳では無い。だが・・・良い気はしないな?」
俺は彼達に背を向けて
「では縁が有ればいずれ」
「・・・少し、待ってくれないか?」
彼はハルトを下ろし、屋敷の中に戻っていく
「去らせてくれよ、格好付かないだろ」
溜息を吐き、律儀に待ってみる
「そう言えば、ハルト?君は何歳?」
見た目の割に精神年齢が低くく感じるので待つついでに尋ねる
「3才!」
指を3つ立て、ニコリとハルトは笑った
「3歳か、大きいな?」
飴を差し出しながら言う
「ハルトはエルフのクォーターだからな。成長が早いんだ。一定歳まできたら、年の取り方が遅くなるらしいが」
屋敷から戻ってきた男性が、手に何かを持ってそう言った
「へぇ、そうなんだ」
「あぁ。後・・・これぐらいしか、礼とするものが見つからなかった」
宝石が散りばめられた、鞘に入った短刀を、彼は渡してくる
「旅の者だろう? 売れば多少なりの金にはなる」
「迷子を送り届けて財宝か、チョロ過ぎだろ?」
肩を竦め彼へ言う
「まぁ、そういう事もあるだろう」
彼は苦笑する
背を向けて、今度こそ去ろうとしたのだが・・・
「いやぁぁぁあっ!」
ハルトが、俺の服を掴みギャン泣きした
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