2話

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そんなこんなフェルデさん達の後に着いて行くと、食堂らしき場所に辿り着く 「あなたー、ハルト見つかったわー」 「そうか。そちらの女性は?」 ハルトの兄を老けさせたような男性が、奥の椅子に座っていた 「初めまして、私はカヅキ。今は流浪の旅をしています」 「ふむ。私はこの屋敷の主人、ライラントだ。息子を助けていただき、感謝する」 ニコリともせず、主人は言う 「いえ、迷子を送り届けただけです」 「あなた。彼女、結構いい人みたいよ? 親衛隊に入れてみたら?」 兄が、驚いた顔をした 「義母上!?」 「あら、いいじゃない? 強かったら貴方の護衛ね、ナズナ♪」 義母上!!? と、ナズナは更に驚嘆する 「うーむ・・・」 眉を寄せ、主人が唸る つか、俺を置いてきぼりにしないで欲しい まぁ主人が唸るのも分かるが 「俺は反対です。大体、初対面の彼女を親衛隊になど・・・」 「私、ハーフエルフだからわかるの。彼女、強いよ? 魔力の流れも通常の人と違うもの♪」 反対するナズナを余所にウフフ、とフェルデさんは笑う やはり俺は置き去りな件 「で、どうかしら?」 フェルデさんが、俺に振ってくる 「あ~・・・下心が有ってハルトを送り届けたかもしれませんよ?良いんですか?」 「そんな人じゃないでしょう?」 笑顔に、毒気が抜かれる 俺は溜息を吐き 「遅かれ早かれ居着くならば、縁が有る今を選びます。私の命を貴方に預けます、ナズナ」 真っ直ぐ彼を見て告げる コイツなら信用出来ると思う つか、タバコ喫みたいぜの 「・・・良いのか?」 困惑した顔で、彼は尋ねる 「あぁ」 「なら、実力を見るため・・・ニーナ」 主人の脇に控えていたメイドが、俺の前に来た 「親衛隊隊長、ニーナだ。貴様の実力を測らせてもらう」 好戦的なメイドだなぁ やりやすいけど
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