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と、言うわけで、放課後の俺たちは魔王に会うべく城に向かう。
まあどうせ、門番に直訴状を渡して帰るだけになるだろうが。
「んで、今の魔王って誰?」
「もー、常識だよ。不自由民主党のアツシ・ツラ・ノーカワ! 元官僚出身の親を持つエリートで…」
「…や、いいわ。魔王の経歴とか興味ないし。どうせまた数年で代わるだろ」
「うん…、数ヶ月かも」
「ま、庶民と時間の流れが違うんだろよ」
「んー…」
わかったような、わからないような返事をした天然お気楽ボーイ。そういや名前を知らなかった。あんま興味ないけど。
「お前、名前なに?」
「ブルータス・オマ・エモカ。同級生の名前も興味ないんだね」
「…俺はレッドブル・ツバサ・サーツケルだ」
「知ってるよ」
「あそ」
自分だけが理解した自己紹介を終え、城に着く。
「たのもーう!!」
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