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「なぁに、見てんだよっ!」
ソラ「いえ、何も見ていません!」
零「………」
ソラ「ほら、早く行こう」
一緒にその場から逃げようと促すが、零は動かない。
「ガキが、痛い目に会いたいのかぁっ!」
零「………」
零は無表情で、太った男の顔を見ていた。
「テメェ、なに見てんだよぉ……っ!」
静かだが、その声には怒気が含まれていた。
零「お前のぶざまで醜い顔を見てんだよ」
「キサマァッ!」
太った男が持っていた鞭を振る。
零「……ッ」
ソラ「零君!」
零の頬に鞭が当たり、血が頬を伝う。
「土下座したら、許してやるぞ」
零「弱っ」
頬の傷を親指でなぞるように拭いながら、そう言った。
「キサマァアア! 死ねぇえ!」
再び、太った男が鞭を振るった。
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