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ゼルに激しいキスをされ…私は泣いてしまう。
「っ!」
ゼルが驚き私をきつく抱きしめる。
凄く変な感じ…今までこんな感情になった事がなくて自分でも戸惑う。
なんか…女の子みたい…。
恥ずかしくて、くすぐったくて、幸せで、嬉しい。
そして、大好き…。
「アマネの心の声…聞いてしまいました…。貴女は充分女の子ですし、私に抱かれて幸せに感じてもらえるなんて…こんなに嬉しい事はありません。アマネ、私も貴女が大好きです。いえ、愛しています。」
ゼルの指が私の唇を撫でる。
愛おしく見つめられ、重なる唇。
そして朝まで何度も何度もゼルに愛された。
いつの間に眠ってしまったのか、携帯のアラームで目を覚ました。
「ゼル…」
辺りを見回してもゼルの姿がない。
まさか…あれは夢?
不安が胸を押し潰しそうになる。
ベッドから出てリビングのドアを開ける。
「アマネ、朝食の支度なら出来ていますよ。」
「ゼル…」
子供のようにゼルの胸に飛び込む。
「アマネ、どうしたのです。朝から私を煽ると…」
ゼルにキスされる。
「…んっ…」
「止まらなくなってしまいますよ…」
「ぁん…ダメっ…」
「ではそんな顔で見つめないで下さい。」
「だって…」
だって…これは夢じゃないって、ちゃんと確認したいんだもん。
「ふふっ、夢ではありませんよ。もう、貴女は私だけのアマネです。」
「また…心を読んだの?」
「ええ。」
「その機能はずるくない?」
「機能とは…ひどい。大切なアマネの心の動きを全て知りたいのです。」
「やっぱりずるい。私だけ覗かれてるもん。私にはゼルの心の中読めないのに…」
ゼルが頭を優しく撫でる。
「私の心と頭の中は…アマネの昨夜の顔と声と、そしてこのグラマラスな身体の事でいっぱいです。」
「っ!!」
顔を真っ赤にしてゼルに背を向ける。
「アマネ、なんて可愛い顔をしているのです?そんな顔を他の男に見せる事は許しませんよ。」
ゼルの言葉に耳まで火照る。
「な、何言ってるの?変な事言わないで…」
ゼルに後ろから抱きしめられて、胸がきゅっと疼く。
「早く朝食を食べないと、私がアマネを食べてしまいますよ…」
「っ!…」
ゼルは平気で恥ずかしい言葉を連発する。
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