一時限目:入学式

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「ここは今まで貴様等が通っていた学校とは違うのを頭に叩き入れろ。これだけで聡明な貴様等はわかるはずだ。これからの貴様らの日程を言う。次は食堂に集まれ。そこで食事をした後、ハウスと部屋の発表する。そこからは夕飯まで自由時間をはさみ夕飯後、新入生の諸注意を受けた後に解散だ。そこで明日からの日程を話す。いいな」  ハウスとはネーブルを含めた寄宿学校(パブリックスクール)によくあるシステムなのだが、生徒たちを学年関係なくネーブルであれば適当に四つに分け、そのハウスに誇りを持ち競技や学業に臨むという話らしいがベルにはいまいち意味が分かっていない。  そんな中、生徒たちはメモを取りながら一言一句聞き逃さず黙って聞いていると、急にスカーレットがバンと思いっきり教壇を叩く。それに生徒たちはびくんと体を震わせた。 「貴様等、返事をちゃんとしろ。もう一度言う。わかったな?」 「はい!!」 「よし、解散。10分後には集合してろ。ここは無駄に広いから迷わないようにな」  スカーレットは嵐か何かのように教室から出ると、生徒たちから安堵のため息がこぼれる。やがて最初のように雑談しながら一組、また一組と食堂に向かうために教室から消えていく。 「ねぇ、ベル。俺らも行こうぜ。迷ったらシャレになんねぇぜ?」  前の席のカイトが鞄を肩に下げベルに行こうと促す。 「あぁ、そうだな」  地図で、食堂に行くには一度学校の外に出て寮棟に行かなければいけないらしいことをベルは確認すると、カイトと一緒に歩みを進める。他愛もない話をしているとすぐに校舎の外に着く。
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