プロローグ

8/8
前へ
/16ページ
次へ
中高と部活はテニス部で、大事な試合で緊張しているときはそれを和らげるために頬を叩いたのが始まり。 社会人、ましてや刑事になってからも変わらない。 人の死を間近で見るのはやはり緊張する。現場につく前に、誰にも気づかれずこっそりやっている。 久しぶりに現場以外でやったため強く叩きすぎて、ヒリヒリした。 今日の午後から藤波の娘に会うために、藤波宅に行く予定だ。藤波には場所を教えてもらった。 もちろん許可も下りた。 一体、どんな子なのか楽しみだ。 ノートパソコンを開き、電源を入れる。 午前中のうちに、溜まっていた報告書をもうスピードで打ち込む。 僕はノートパソコンと睨めっこしながら、着々と進めていった。 間に合わせるように。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加