Scene.1 -古びた人形-

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傍にいたい。 ただそれだけでいいのに。 お母さんは天国に行っちゃって、お父さんは家に帰って来ない。 翔琉がいるから大丈夫。 そう思い続けてここまで生きてきた。 だけどもう、私は彼に甘えられないのかもしれない。 もうすぐ翔琉は25歳になる。 彼はもう、とっくに大人になってしまった。 いつまでも私のお守りをする訳にはいかない。 結婚して子どもを設け、いつかはこの鎌塚家を継がなくてはならないのだから。
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