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にんまりと笑みを浮かべ、奪い取った人形をまじまじと見つめてみる。
年季が入り、色々な所に綻びが目立つ。
だけどその見た目はとても美しく、私はすぐに、翔琉が見つけたこの人形の虜になってしまった。
……というのは建前で。
本当は、何でも翔琉と一緒が良かった。
好きなものや興味を持つもの、それから、生活する場所も。
いつからだろう。
遠縁の身内である翔琉の事を気にするようになっていたのは。
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