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とある店にて。
黒髪ボサボサの少年は、売られているピーマンたちをその黒い瞳で品定めし、気に入ったモノをかごに放り込む。
少年の立っているその場所は、スーパーマーケットという名を持つ店の野菜売り場である。
なんと、現地の新鮮な野菜がたくさん並んでいる、素晴らしい野菜の宝庫なのだ。
怠そうな目は、今は鋭く細められ、並んでいる商品を睨み付けている。
その目付きは、決して人相がいいとは言えない。
顔は童顔で、しかし雰囲気は、とてもではないが子供っぽくはない。
そんな若干年齢不詳の少年は、鋭い目で野菜を見ている。
ピーマン、にんじん、大根、もやし、キュウリ、トマト、キャベツ、レタス、ほうれん草、その他諸々を。
ちなみにキャベツとレタスの違いは分かっていない。
だが選んでいる。
黒い瞳は野菜のみずみずしさ、値段、色などを瞬時に捉え、頭脳にて買うのに相応しいのを判断する。
まるで家事に手馴れた中年のババ……主婦のようだ。
店内に人影は少ない。
それもそのはず、まだa.m.4:30だからだ。
二十四時間営業のこのスーパーマーケットを少年が"平和"と同じくらい愛しているという事実は、また今度証明しよう。
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