第4章 原川 1

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「なんでお前らは俺にそんな厳しいんだよ……」 うんざり顔をしながら、新村がタバコの先を灰皿に擦り付けた。 「唯一褒めるとしたら、監視カメラについて教えなかったことぐらいですかね」 「まあ、ほとんどバレてるけどね」 俺の言葉に長峰ちゃんが目を見開いた。 「えっ、本当ですか、それ」 「うん。ここ三日ぐらい、カメラを気にしてる。明らかに気づいてるね。てかこの前カメラに向かってピースしてたし」 「まったく、本当にあの女は油断ならねぇ」 「見つけられるもんですか、あれ。マイク外して最小限の機能だけつけた超小型の奴ですよ? しかもテレビの中とか火災探知機の中とか、目に見えないところに設置してあるのに」 おまけに新村が「ない」と言った挙句「仕事とプライベートは分ける」とわざと見られていないことを装ったのだ。 普通ならば、意識から外れる。
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