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「充さん!!!!」
「野城くん!!!!」
乙女たちはパニックな様子。野城の頭のそばまで駆け寄り、二人同時に しゃがみ込む。
二人がしゃがみ込むと、部屋は狭く、二人とも おしりが周囲の棚のガラス戸と触れそうになった。
野城はうつ伏せのまま、目を開き、二人を見た。しんどそうにしていたが、苦笑いをしていた。
「ハハハ。格好悪いね」
「充さん!何がありましたの?良かったわ、わたくし達が気付いて………」
「君たちこそ、ここに人がいる事をよく分かったね」
「音を出していたから、気付かない訳ないのですわ!」とルナ。
「君はそういう所は凄いね」
と言ってから奈央子を見て「太田さん。無事だったか」と、力なく笑いながら言う野城。
「野城くん………!」
野城はため息を吐いた後
「あの男だ。アイツにやられた」
とポツリと言った。
「えっ」と、同時に反応するルナと奈央子。
奈央子は誰だか分かったようだが、ルナは分からない表情をしている。
野城は低い声で言った。
「太田さん。今この船で、何がおこってるんだ?」
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