降って来た王子様

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だがその綺麗な口の端は切れていて血が出ている 身体の方にも眼を向けてみると 深緑色の軍服にも所々切り傷がある 落下時にできたものではなさそうだ あれこれ予想を立てていると美青年がふらりと立ち上がった おいおい、傷だらけなのに大丈夫かよ 俺のそんな心配をよそに 美青年は右手にサーベルを持ち、凛とした姿で立った そして低く、よく通る声で 「我はヴァルビルゼ王国第二皇子 オウキ・ヴァルビルゼ=ナイトだ 貴殿は?」 お前が何者じゃあぁああああああああああっ!!!!
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