新しい朝

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 ――その様子を、柳生城の天守のさらに上、大屋根から見下ろしている男がいた。赤い羽織に朱鞘の刀。魔性生物、業刹だ。業刹は風に吹かれて腕を組み、二人を轟然と見つめている。 「……見届けさせてもらうぞ、新兵衛よ。澄とともに、貴様がどのような選択をするのか、を……」  業刹が呟いた。
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