第1章

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美学的センスは人それぞれで他人が口を出すものでとないのは分かっているが。18年生きてきた僕は、どうしても、理解できない。 なぜ、[死]に対して美を感じるのか? [死]は、すべての終わりを意味していると僕は、考える。だって、A君がいたとする。A君は、死をあじわえば、かれの世界は、永遠におさらばだ。終わってしまうのだ。なにもかも。 [死]の美は、その何もかもをプツリと切って終わらす何にもない死特有の凄さから来ているのか? だがなぁ。たったの一度しか味わえぬような死の美を味わっていない僕が その美学を理解することはできなよな。 「なぁ?忍?」 「しらねぇよ。」忍は、鳩を見るような目で僕を見つめる。まぁ、その返事が返ってくるのはわかってたのだけどな。幼馴染みのだから、少し先の反応くらいちょちょいと分かる。 「なぁ、薫。もしかして、お前。」 「なんだよ。僕の顔になにか?」 「いや、お前って、気になることがあればどうする?」 「そりゃ、体験す「ま、そうなるわな。」・?」 「何が言いたいんだよ忍?」 「.....いや、もしかして、薫は、死を体験しようとしてるんじゃと思ってな。」へへっと笑いながらいっているが、目から本気を、感じる。 「バカ言わないでくれよ!まさか、忍は、僕が[死]を体験しようとおもっているとおもったのか?全くもって理解できないし、理解できたって社会では役立たないような美学に、人生をささげるもんか!」 幼馴染みの忍に、僕は、美学に死を捧げるような奴に思われていたのか!相当な年月一緒にいるのに。忍はもっと僕の事を理解して欲しいよ。 「なんだ。よかった!」 「よくないよ!」
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