第1章 始まり

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こにゃにゃちは。 山田真廣(やまだまひろ)です。マリリン・モンローもびっくりなピッチピチの高校二年生、趣味特技は特筆事項無しのどこにでもいる普通の学生です。てへぺろ そんな自分は本日、なぜか生徒会室に呼ばれていたので、仕方無しに貴重な昼休みの時間を削って赴いてやりました。 いったい全体なんだってんだい。 「失礼します」 厳かな雰囲気のドアを丁寧にノックしてから部屋に入ると、生徒会長の机にその当人がおられて、机の前には一人の女子生徒が立っていました。 その見知らぬ女子生徒の隣まで歩みより、椅子に腰掛けた生徒会長の前に立って問いかけました。 「用件はなんでしょう?」 「いやー、用件て言うのはー」 この男、学年が一つ上にも関わらず俺以下の精神年齢を保っている野郎で、俺はただの顔見知りとだけ認識しているのですが、向こうはこの態度を見る限りそれなりに仲の良い後輩とでも思ってるんですかね。調子のんなって言ってやりたいです。 「その子と一緒に、今年の代表生徒にしといたからよろしく」 「は?」 代表生徒? それは確か、学年で男女一人ずつが生徒会長から直々に任命され、生徒会とは別に全行事においてその学年全体を指揮するいわばエリート生徒。 で、超が一億個ついても足りないぐらいに超めんどうな仕事だったような‥‥‥‥。 「‥‥‥‥ぬわわわわーん!!?? 俺が代表生徒!!??!?」 「うん、任せたよ真廣くん」 ざけんな温水さんよりハゲ散らかしても許してあげないんだからぁ!! 「綺菜さんもよろしくね」 「はい、よろしくお願いします!」 「うん、良い返事。そういうの大事だと思う。ま、じゃあ取り敢えず二人は今日の放課後二年生の教材室に残って今度の体育祭について話し合うように。以上」 「ちょっと待ってください。日本国憲法第88942193条により山田は拒否権を」 「あ、そういうの要らないから。じゃあよろしくね、エリート学生」 最後ウインクして去って行きやがりました。 まあだいたい始まりはこんなもんでしょう。絶対に代表生徒という立場を利用してあの生徒会に茶々いれてやろうと思いました。
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