第1章

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 何に驚いたってあの神田さんが甘いものをダ○ソンのように吸い込み、5枚目でギブアップした俺の分まで全部食べてしまったことだ。  しかもトッピングまでキレイに平らげて…  「ん~。ちょっと食べ過ぎたかな?秋良~。」  満足げに唇の端をぺろっと舐めて、ソファの俺の隣に腰を下ろした。  最強の男が隣に座るとか…緊張する。  呼ばれた志田さんは今はキッチンにいる。  「2杯目はブラックで飲め。朝田も試してみろ。」  戻ってきた志田さんの両手にはいつの間にか俺と神田さんが使っていたカップがあった。  志田さんってお母さんみたいだな…  「ありがと。」  「あざっす。」  軽く頭を下げてちらっと志田さんの顔をみてみた。  相変わらず怒っているみたいな顔だけど、もしかしたらこれがこの人の真顔なのかもしんないな。  それよりも…  「あの…俺名前言いましたっけ?」  何で俺の名前知ってんだ?
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