第1章

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 「まぁまずは秋良の力作を飲んでよ。美味しいよ?」  神田さんがにこにこしながら話しかけて来るがまともに顔を見るのが怖くて横を向けない。  どうやらブラックで飲んでいるらしいことはテーブルの上に載ってるシュガーとミルクが減っていない事でわかった。  「嫌か?」  志田さんが心なしか悲しそうに見える。  「…いただきます。」  結局ブラックでコーヒーを飲むことに。  「うまっ!初めてブラックで飲んだけど苦いってより芳ばしい…」  言いながら声が萎んでいく。  そういえば志田さんだって怖い人なのに今俺普通にタメ口きいちまった。  「そうか。」  「良かったね秋良。じゃあもう俺はコレ入れてもいいよね?」  怒られると思ったのに2人とも無反応?  それどころか神田さんはここぞとばかりに自分のコーヒーに胸焼けの素を入れようとしてる。  ホントに何なんだこの人達。  イメージと違いすぎる。
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