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「さてと。朝田慎一郎クン。ウチの新入生で今は学年最強、一年生のまとめ役だけどちょっと頭が悪い。他の学年と今の所問題は起こしていない。両親とお姉さんとその旦那さんと5人家族で、特にお姉さん夫婦には頭が上がらない。あってた?」
何でそんなにくわしく知ってるんだ…
解けかけていた緊張が一気に戻ってきた。
「俺の事知ってたんすね。あの…どうして…?」
「ごめんごめん!緊張しなくて良いよ。縄張りの内側のことだから調べたってだけ。朝田が喧嘩ふっかける気がないなら良いんだ。他のヤツは粗方シメたんだけど朝田だけ見つかんなくてさ。ちょうど探してたとこに自分からぶつかってくるとは思ってなかったよ。」
確かにゲーセンで感じたようなヒヤリとした空気は感じない。
「…それはわかりました。でも何でここに?」
下っ端のまとめ役の確認だけで自分の右腕の部屋に上げるもんか?
「う~ん。どうしたらわかってくれるかな?敵意もないし一年をまとめる手間も省いてくれたからそのお礼ってことで納得してくれないかな?」
「鋭治…無理があるぞ。」
ほら!志田さんだってこう言ってるし!
そもそも俺この人にジュースぶちまけちまったんだった。
怒ってない方がおかしい。
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