第1章

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 何が好きか嫌いか、普段どれくらい食べるかとか話しているうちに表通りに着いた。  「ここまで来たら大丈夫っす。あざっした!」  もう一回深々と頭を下げてお礼を言った。  世渡りには礼儀が大事って、姉ちゃんの受け売りだけど。  「次来る時は連絡してくれ。」  今回は俺拉致られたんだけど…  志田さんがもと来た道に戻って行く後ろ姿を見てたんだけど…  連絡ってどこに?  「志田さん!連絡先知らない!教えて下さい!」  これじゃあ連絡出来ねぇわ。  声を出してはみたけど志田さんの姿はもう見えない。  まぁ同じ学校だしそのうちどっかで会うか…  一人で勝手に納得して家に向かって歩き始めた。  そういえば姉ちゃんに連絡してなかったけどこんな時間になっちゃって怒ってないかな~?  …………………………ヤバいか?  ちょっと心配になって来たけど帰らないわけにもいかないし…  何だか疲れる一日だったなぁ。  この後やっぱり姉ちゃんから大目玉を食らったけど、その話はしたくねぇ…
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