第2章

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 朝のSHRに間に合って席につき机に突っ伏して目を閉じる。  ここに着くまで長かった。  学校が近付くにつれて増えていく舎弟どもの挨拶と先輩達の視線。  時々絡みに来る先輩達を軽く相手してるうちに、早い時間に家を追い出された筈なのに校舎が見える頃には時間ぎりぎりだった。  何で睨まれなきゃなんねぇんだよ…  先に手出してきたのはそっちだっつうのに。  思い出してイライラしてると担任教師の射場智人(いばのりと)が入ってきた。  「席について下さい…あの…席に…ついて下さい…」  射場ちゃん相変わらず声ちいせぇの。  こいつら聞こえてねぇだろ。  「お前らうるせぇ!射場ちゃん来てんだろうが!さっさと席つけや!」  一喝すると皆サッと席に戻っていった。  俺がいない時どうしてんだろ?  「すみません…朝田君。ありがとうございます…」  消え入りそうな声でそう言ってくる射場ちゃん。  マジ大変な。  よく毎日学校来てるなぁって、ちょっと感心するわ。  「良いから。早く連絡。」  
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