第2章

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 「朝田君。もう授業始めて大丈夫かな?」  ダラダラ話してたらどうやら一限目の教師が来てたらしい。  英語のじいちゃん先生がにこにこしながら話しかけて来た。  慧の菓子を奪ってゴミ箱に放り投げてプリントをバックにねじ込み、かわりに教科書やらを出した。  「すんません。大丈夫っす。」  教科書とほとんど真っ白なノートを開いて、筆記用具を机に置き見た目だけでも準備する。  じいちゃん先生は昔かなりの切れ者だったらしいとか、未だ現役で毎年生意気な新入生を何人かシメてるらしいとか噂が絶えない。  噂がホントだったとしたらトラブルのもとだから、大人しくしておく。  まぁ見た限りただのじいちゃんなんだけどな。    「じゃあ皆さん教科書を開いて下さいね。今日は27ページの…」  …じいちゃん先生の授業眠たくなるんだよな。  声の抑揚ってのか?  なんか落ちつくってか…  あぁダメだ…  も…ねみぃ…    
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