第2章

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 「射場ちゃんいますか~?」  職員室を覗いて探してみたけどいなさそうだから呼んでみる。  「あの…ここにいます…」  後ろから声がして振り返ると射場ちゃんが小さくなって立ってた。  「びっくりした~!」  「すみません…」  よりいっそう小さくなった射場ちゃんに何か悪い事した気分になる。  「謝んなくてもいいって。今朝言ってたやつのプリント取りに来たんだ。机の中探したんだけど無くてさ。」  「そうでしたか…提出プリントは机の中には入れてないんです…朝田君はいつ来るかわからないので、今日来なければ家に直接持って行こうと思っていたんです…取りに来てくれて良かったです…」  そりゃそうか。  射場ちゃんが中に入って行き、机から一枚のプリントを出して戻ってきた。  「一応親御さんに相談された方が良いかと思ったんですが…どうしますか?」  別に泊まりじゃないなら勝手に決めて問題ないと思うが。  「いや、今決めちまうわ。」  「朝田君の所のお店も候補に入っているのでもしかしたらと思ったんですが…大丈夫なら…」  はぁっ!?  急いでプリントを確認すると確かにうちの店の名前が…  まじかよ…  「ちょっと…考える時間が欲しい…かな…」   何考えてんだうちの両親!
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