第2章

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 「あの喧嘩とかやめて下さい。俺じゃ止められないっす。」  申し訳なくなってちょっと落ち込んでたら急に2人が笑い出した。  「あ~!笑った~!別に喧嘩してないよ~。大丈夫だから~!朝田っておもしろいね!」  「喧嘩に見えたんだろ。鋭治がからかうからだ。」  志田さんまでくっくっと声を殺して笑ってる。  えっ?なに?からかうって神田さんは志田さんをからかってたって事?  それとも俺がからかわれてた?  「秋良がムキになるから面白くってさ~。」  「ムキになってない。」  やめてくれ神田さん!  また志田さんから殺人ビームが…!  と思ったけど全然気にしてないらしい。  じゃあさっきのあれは拗ねてたのか?  志田さん!分かり辛い!  昨日で見慣れたつもりでいたけど一日たったらやっぱりよくわかんねぇ。  あっ!そういえば!  「志田さん!昨日連絡先聞くの忘れてて。今教えて貰っても良いっすか?」  「あぁ。教えてなかったか。」  志田さんは器用に縮こまったままごそごそとポケットを探り始める。  その小さい膝掛けじゃ体がはみ出てますよ、とは口が裂けても言えn「秋良~体収まってないよ?」  神田さん…ダダ漏れだよ…  志田さんはビクッとしてから膝掛けをぐいぐいと伸ばしてるけど…  やっぱり収まって無いですよ…  「志田さん連絡先は後でも良いですよ?」  「いや…今教えておく。」  もう一回ぐっと引っ張ってからポケットをまた探り始め、結局胸ポケットからケータイを出した。  最初に胸ポケット調べたら良かったのに。  
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