第1章

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 「座れ。落ち着かん。」  「うわっ!」  キョロキョロしていると志田さんにソファに座らされた。  放り投げられたの方が正しいか。  なぜか俺の前にコーヒーカップを置く志田さん。  「あっ!すんません。」  何で連れて来られたのかとか、  どうして俺にコーヒー出してくれるのかとか、  どうしてコーヒー出すだけなのにエプロンしっかり付けるんだとか、  黒いエプロンだけどやっぱり違和感ありますよとか、  苦いの苦手だから砂糖と牛乳ありますかとか、  色々聞きたいことが有るけど正面に座ってこっちを見てくる視線が怖くて聞けなかった。  そわそわしていると睨まれた。  そうだよな…初対面のヤツに自分の部屋じろじろ見られたらいやだよな。  「えっと…すんません。」  「?何を謝ってるか知らんが、飲め。」  俺がコーヒー飲まないから見てたのか!?  怒って無さそうだから聞くなら今しかない!  「さっ…」  「さ?」  勇気を振り絞って聞くんだ!  「砂糖と牛乳ありますか!?」
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