第1章

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 「ある。待ってろ。」  そう言ってキッチンに向かった志田さん。  良かった。  ブラックコーヒーは飲んだことないんだよな。  「ほら。好きなだけ使うと良い。」  「あざっす。」  志田さんの手の中にはスティックシュガーとポーションミルクがどっさり。  そこから2つずつとってコーヒーに投入すると一口飲んでほっと息を吐いた。  志田さんは納得した様に頷いて、余った手の中のモノをテーブルに置いて自分の分に口を付けた。  この人結構世話焼きなんかな?  …………………………じゃなくてっ!  拉致られてコーヒー飲んでほっこりしてる場合じゃねぇ!  「あの…何で俺ここに?」  もう一回勇気を出して聞いてみたが"さぁ?"という素っ気ない返事しか返ってこなかった。  っていうか志田さんもわからないんだな。  そりゃそうだ。  特に何も説明してなかったし。
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