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「ありがと……いいの？」
「えぇ……もちろん遠藤さんに……
ついでみたいで
申し訳ありませんけど……」
ニッコリ笑う清楚なお嬢様の手首には
啓介とお揃いの腕時計………
…………それと
私が以前デート中に
『かわいい！』……と言った
プードルのペンダントヘッドがぶらさがった
ネックレス
ふぅ～～ん……覚えていたんだ……
さすがだね～～
ちゃんとチェックしてくれてたんだ……
ありがとう啓介
誕生日プレゼントはコレだったのね？
ごめんね？
土曜日、それどころじゃなかったから
受け取ってもいない
誕生日自体
アノときは忘れていたよ
…………ｲﾗｯ
でも
ここに横流しできて
無駄にならなくてよかったじゃん？
『楽しいことみつかったよ……』
『どんなこと？』
『灯油を撒いて
火をつけてやりたい』
午後……このイライラ抱えて
仕事になるんだろうか？
『………寒いのか？』
『火を噴きそう』
『なら、灯油いらねーじゃん』
だね……
イライラを積み重ね
定時前から
啓介のデスクで楽しく雑談する滝沢さん
二人をチラ見して
更にイライラ増幅
私の渡した仕事を
チェックしてもらってるらしいが……？
私が渡した仕事なんだから
私がチェックしますよ？
…………ﾌﾝｯ……あ～～楽しい１日だった
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