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人の流れが止まり
……誰か倒れたみたいよ?
……危ないねぇ
ざわつく隙間を抜けていく
「ちょ……すみません……」
ドックン……ドックン……ドックン……
心臓が大きく打っている
千鶴が沈んだ場所を中心に
波紋のように人の輪が広がる
「千鶴っ!」
その輪に飛び込むと……
階段を落ちる寸前のところを
女性二人が
両側から千鶴を抱え込んでいた
…よ…よかったぁぁぁーーー!!!!
その場に膝から崩れそうになる
「ありがとうございます!」
マジで……マジで良かったー
良かった!良かった!良かった!
石川くんの時より心臓がバクバク
……ごめんよ石川くん
「確保!」
………………?
千鶴の後ろから聞こえた声
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