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その瞬間……ジワジワ……と涙が溢れてきた
「…………うん」
言いたくないけど
中岡さんの話を渋々話す
「肩書きなかったら……ズズ……
中岡さんに絡まれなかったのかな……?」
言われたこと
言ったこと
全部タクミにぶちまけた……
私の腕を引っ張り
そのまままっすぐタクミの膝の上に
移動させられる
腰に腕を回されギュッ……密着……
「……ゴメ……ン」
ティッシュを引き寄せたら
タクミが私を少し離し
下から私を覗き込み
「千鶴、強くなったなぁ」
ニッコリ笑う
……頭を撫でられ
そっと抱き締められた
中岡さんと話したあとから
ずーーっと緊張していたの?
タクミの香りを吸い込んだら
全身の固まった筋肉が
フワッ……と、緩んでいく
力が抜けちゃった
ヨレヨレの私は
綿の抜けたぬいぐるみ
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