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「…………怖い」 もう忘れたいのに あの時の気持ち悪い感覚が蘇る 目の前が霞んでて 苦しくて 死ぬんだとホントに思った 「仕方ないよこれ以上はムリだよ 反省してたら 仕事で取り返すだろう? お前は2度と関わるな ……とにかく気を付けろ」 …………わかってる 仕事で取り返すほどの気合いがあればの話だよね 納得いかないけど この平和な時間を壊されたくないから ……ほじくり返すことはしたくない タクミがお風呂から出て ベッドに潜り込んできた 私の上に重なり …………甘いキス 「もう1:00だよ……早く寝ないと」 「……あのさ」 「……ん?」 明日がツラい 冷たい態度で返事をすると ちょっとイジケルとこがかわいい 「そろそろ話を進めない?」 「何の?」 「…………結婚」 首をかしげ 照れくさそうに 私から少しだけ視線を逸らす 「落ち着いたら……って いつまでも落ち着かないだろ? このまま千鶴を野放しにするのも 敵が多いこの御時世 ……危険じゃん?」 柔らかい唇が ゆっくりと私の唇に重なる なんか……どーしよう すっごーーーく…… ……ドキドキドキ 心臓がうるさい キスだけで 溶かされてちゃうよ 「…………えっと」 ……なんて答えたらいいの? 考えているうちに タクミ唇がが私の首筋に移動してきて パジャマの裾から 大きな手が潜り込んできた 「あっ…ちょっ… まだ月よ…ぅ……ン……ッ……」 「シーーーッ…… ちょっとだけだから……」 ……ちょっと……って……?
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