4

3/25
前へ
/1074ページ
次へ
「テキトーに座って?」 聞こえたのかどーかはわからないが…… 「てかさ……なんで毎回こうなんだろ?」 L字型のソファーに ドサリ…… ……と、雑に座りながらマフラーを外し はぁ~~……と大きなため息…… 「毎回ってほどじゃねーだろ? これで2回目 そこ、俺の特等席だから ……ツルはこっちに移動」 「テキトーに座っていいって言ったクセに……」 ブツブツ言いながらも 小さく笑うツルに 買っておいた甘めの缶チューハイを渡す 「ヤケ酒ね……いいかも……」 プシュ…… ビールと缶チューハイ 二人でそれぞれの缶を開け 軽くぶつけ、ツルの話しの続きを聞く 今朝、父親に送られてからの 1日のタイムテーブルと 更に、さっきのラブホでの聞いて呆れる一件 感想は?……と、聞かれたら 『お前、暇人だな~~』……だけど? 「いつか女で失脚するんじゃねーの?」 ハッキリ言わせてもらえば 女の扱いに慣れてないんだろう ……扱いというより ……あしらい方? あの歳まで 特にモテたりしなかったのが 課長候補の肩書きも加わって 自信がついたのも含め 女が自然と集まってきた ……目当てのツルを落としたが それだけじゃ足りなくて 欲を出して他にも手を広げ…… 想定外の専務の娘まで 押し付けられたんだろ?
/1074ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20807人が本棚に入れています
本棚に追加